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​Opus.0

引斥のダイアローグ

​​Dialogue between Attraction and Repulsion

今、世界には2種類の引力が共存している。

地球、とある近未来。突如逆行した重力により、天に地上のあらゆるものが吸い込まれるように落ちて、その時地上はなぜか「言葉」を失った。

そしてそれらが吸い込まれた先に在ったのは、成層圏より彼方上空に浮かぶ巨大都市「アウト・オブ・カルマン」その超大陸に地球を周回する人工衛星も飲み込まれ、GPS機能などは停止、太陽の光も遮ぎられた状態となり、世界は大混乱に陥った。

 

これが世にいう「天の穴事件」である。

「天の穴事件」から3年、言葉が失われた地上では皆「音」や「楽器」をコミュニケーションの手段としていた。

「僕」は高い技術の奏法や演奏によってコミュニケーションを超えた能力を操ったり引き出したりできる上位奏者である。そんな「僕」は国から天空都市の殲滅、および天に住むとされる人々の確保を目的とした「天地奏奪作戦」の主要メンバーに抜擢される。

そんな「僕」の部屋の天井に立っていたのは、「私」と名乗る女だった……。

地の「僕」と天の「私」の邂逅。「僕」は天の人間である「私」に対して当然警戒感を抱きつつも、2人の「会話」が始まる。

1.引斥のダイアローグ

(​​Dialogue between Attraction and Repulsion)

2.天へ隕つ

(Fall into HEAVEN)

3.The EXOSPHERE

4.Hypotheses non fingo

5.HENCEFORTH

 

この星は あなたが生まれて消える 奇跡を与えた

空と地平 混じる楽園

愛は 今や言葉にすらできない想いだから

その器(うつわ)奏で 光目指して

今引きつけ逢う

 

 

ふとして

問いを投げるの あの音に

 

失い閉ざされたあなたが震わす音色に 呼ばれた私の心

運命は 真逆な2人のことを引き合わせたのね

例えそれが禁忌だとして

けれど その旋律が離れた天と地を繋ぎ

失われた世界

HENCEFORTH We'll be ONE

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